IoTのデバイスが完成
以前のブログにて「Arduino MKR WAN 1310」を購入したと書きましたが、ついにデバイスが完成しましたので、今回はその内容になります。
完成したデバイス |
計測できるのは二酸化炭素濃度、湿度、温度です。
温度は本体と左右の計3か所が計測でき、左右のセンサーは10mまで伸びます。
取得した値はCayenneというサービスで見える化しました。
デバイスについて
リチウムポリマー電池を「Arduino MKR WAN 1310」に繋ぐと、Arduinoは動作するのに「SCD30」は動作せず、値が取得できませんでした。
Arduinoに繋ぐリチウムポリマー電池はあくまでもArduino本体を動作させるものであり、シールドの「ARDUINO MKR CONNECTOR CARRIER」を動作させるためには「ARDUINO MKR CONNECTOR CARRIER」のねじ端子に別途電池をつなぐ必要があるようです。
そのため、9Vの角型乾電池をつなぎました。
電池の+をVINに繋ぎましたがSCD30は動作しなかったので、5Vに繋いだら動作しました。
また、この場合はArduino側の電池は不要でした。
「ARDUINO MKR CONNECTOR CARRIER」からArduinoへ給電されているようです。
SCD30について
以前のブログに書きましたが、これを買おうとして詐欺にあっています😭
これ1つで二酸化炭素濃度、湿度、温度を計測できる優れもの!
ただし、二酸化炭素濃度は150~200ppm程高い気がします。
自動キャリブレーションがあるようなので、そのうち正しい値に近づくと期待しているのですが、マニュアルには7日間かかると書いてある・・・
また、温度は1~2度程高い気がします。
おそらく二酸化炭素濃度を計測する際の熱で誤差が生じていると思います。
DS18B20について
左右用の温度センサーはAmazonで購入しました。
10mの長さがあるのは珍しいので、とても貴重です!
センサーはDS18B20であり、精度に問題はないと思います。
以前のブログに書きましたが、DS18B20はプルアップ抵抗が必要なのでプリント基板を作成しています。
後で知ったのですが、Arduinoにはプルアップ機能が内蔵されているそうです・・・
ひょっとしてプリント基板は要らなかった!?
Cayenneについて
無料で使えるのに見た目がとてもいいので使いました。
Arduinoから値を送信するときに「Cayenne LPP」を使用する必要があり、結構難しかった・・・
なぜか二酸化炭素濃度をアナログ値として送信しようとしても失敗する。
原因はアナログ値を送信するメソッド「addAnalogInput()」の内部で値を100倍にしているため、16bit符号付整数の範囲(-32,768~32,767)を超えたためでした。
なんで100倍にしてんだよ💢
今後について
このデバイスを実際に農作物を栽培しているハウスに設置して、動作検証を行います。
乾電池で何日動作するのかが気になりますね。
Cayenneには以下の問題があります。
・二酸化炭素濃度の値が2回目以降に正しく表示されない
画面を再描画すると正しい値が表示されるので、Cayenneのバグと思われる。
・閲覧専用の画面がない
管理者用のコンソール画面しかないため、毎回ログインが必要です。
農家さんに使ってもらうためには、ログインが不要な閲覧専用の画面が必要。
・スマートフォンで画面が崩れる
iPhone、AndroidでCayenneの画面を表示すると、メニューペインがでかでかと表示されてしまい、肝心のメインコンテンツが見えない。
上記の理由から、時間があるときにでも自前でシステムを作る予定です。
沿革
最初に購入したデバイスは「Wio LTE Japan Version」でした。
LTE通信が可能であり、技適を取得しているので日本で使えます。
はんだ付け不要でセンサーを繋げれるGroveコネクターも魅力でした。
しかし、セルラー通信は消費電力が高いので、LoRaWANへ変更するためにお蔵入り・・・
1.2万円もしたのに😭
次に購入したのは「Seeeduino LoRaWAN」と「Base Shield V2」です。
「Seeeduino LoRaWAN」は技適を取得していないため、これもお蔵入りすることに😭
「MH-Z16」は5Vでしか動作しないため、3.3Vから5Vにする昇圧回路を付けています。
1.6万円もしましたが、「SCD30」を購入したので不要になりました😭
「SGP30」は購入後に400ppm以上しか計測できないことに気づいたため、こちらも不要になりました😭
他にも沢山の電子部品を購入していろいろ試しています。
全部合わせたらとんでもない金額になりそう・・・
私もSCD30を農業用に使ってみようかと徘徊していましたらこちらにたどり着きました。
返信削除SCD30の学習機能がSenseairの学習機能と同じようなものならば学習機能はOFFにしておかないと測定結果が狂ってしまいます。
Senseairの学習機能の場合ですが通常オフィスなとの室内を想定していますので、夜間など人がいなくなった時には炭酸ガス濃度が低下して外気と同じくらいになります。これを利用して外気は400ppmとして校正します。
農業の場合は放っておくと日中250ppmとかになり夜間は逆に炭酸ガス濃度は上がります。
多分センサーには昼夜の区別はつけていないと思いますので低い方を外気に合わせていくと思われますので測定結果が狂ってしまうようです。
としさん
削除ご指摘の通り、400ppm以下になる農業用ハウスで自動校正は使えないと思います。
そのため、Senseair LP8は仕様前に自動校正をOFFにするつもりです。
※SCD30はすぐに壊れたため詳しくありません。。
なお、SCD30は消費電力が高いため、電池駆動での使用はお勧めできません。
別のブログに書きましたが、9vの乾電池で3~4時間程度しか持ちませんでした。